妊娠中の飲み物は何を飲んだらいいの?妊娠中に飲んで良いものや避けたほうがいいものなどを紹介【医師監修】

妊娠中に飲んで良いもの

妊娠中は食べ物だけでなく、飲み物にも気をつけなければいけませんが、「これは飲んでもいいかな?」と不安になることはありませんか?ネット上にはさまざまな情報があり、妊婦さんは混乱してしまいますよね。そこで妊娠中の飲み物について整理してみました。

妊娠したら15週目までに
NIPTを検討しましょう

妊娠したら15週目までに
NIPTを検討しましょう

この記事のまとめ

妊娠中はいつもより水分を意識的に補給することが大切です。目安は1日1.5~2Lほどです。妊娠中に水分補給が不足すると、尿路感染症、嘔吐による脱水、などの合併症が起こるリスクもあります。また飲み物も赤ちゃんの発育に関わったり、飲み物によっては母体が敏感に反応するものがあるため水や麦茶など良質な水分を摂ることが重要です。アルコール以外の飲み物は、少量であれば問題ないといえます。問題となるのは、毎日のように、特定の成分を含むものを大量に飲み続ける過剰摂取です。

出生前診断が税込4.88万~26.4万円

妊娠中はこまめな水分補給が必要

血液量や脂肪量が増える妊娠中には、基礎体温も上昇していきます。新陳代謝も活発になり発汗しやすくなり、そこにつわりが加わると嘔吐により水分がさらに失われてしまいます。そこで、いつもより水分を意識的に補給することが大切です。目安は1日1.5ℓ~2ℓほどです。

妊娠中に水分補給が不足すると、尿路感染症、嘔吐による脱水、などの合併症が起こるリスクも考慮しなければなりません。水分をしっかり摂っていると、これらの症状を防げる可能性が高くなります。また、妊娠中に起こりやすい便秘も、十分な水分を補給していると、改善しやすくなります。

しかし、十分な水分補給といっても、毎日水ばかりでは妊婦さんもストレスがたまってきますよね。だからといって、何でも飲んでよいのではなく、妊娠中でも安心して飲めるものを選んで、水分補給を心がけましょう。

妊娠中は、ご存じのように、お母さんが摂った栄養が胎盤を通しておなかの赤ちゃんに送られていきます。つまり、食べ物と同様に、飲み物も赤ちゃんの発育に関わったり、飲み物によっては母体が敏感に反応するものがあるため、良質な水分が必要です。

妊娠中に食べた方が良いもの・気をつけたいものとNIPT(新型出生前診断)について【医師監修】
妊娠中の食事は赤ちゃんに大きな影響を与えます。デリケートな妊娠期間は栄養バランスの良い食事が大切です。この記事では医師監修のもと、積極的に摂...

妊娠中は”良質な水分”が不可欠

妊婦さんには良質な水分が必要です。ここでは、妊婦さんと水分との関係について、さらにくわしく見ていきましょう。

妊娠中に飲む水分は羊水の質に影響する

十分な羊水が必要な妊娠中は、血液の循環量も増えていきます。血液は毎日摂取する水分から作られるため、良質な水分の補給が欠かせません。

子宮の中の羊水は、赤ちゃんを振動や衝撃から守るとともに、赤ちゃんの肺や消化器官の発達を促す重要な役割もあります。

そんな大切な羊水の質は、妊婦さんが飲んでいる水分に影響されるのです。「水分補給のときに、羊水のことまで考えてなかった・・・」という方が多いと思います。

しかし、妊婦さんが体に良くない水を多く摂取していると、羊水が汚れてしまうのです。

近年の研究によると、汚れた羊水で育った赤ちゃんにアトピーやアレルギーのリスクが高いことが報告されています。赤ちゃんのアトピー性皮膚炎などの予防にも、妊娠中は体に良い安心な水分を摂るようにしましょう。

妊娠中は良質な水分補給を

妊娠中におすすめの飲み物

上記で説明しましたように、妊娠中には良質な水分摂取がとても大切です。余分なものを含まない水なら安心して飲めます。ただし、氷をたくさん入れた冷たい水は避けて、なるべく常温で飲むことを心がけましょう。妊婦さんは汗をかきやすい上に、喉も渇きがちです。1日1.5ℓ~2ℓを目安に、こまめに水を飲むようにしましょう。水は、おすすめの飲み物というより、妊婦さんに限らず、十分な水分補給は必須です。普段水をあまり飲まないという人がいると思いますが、妊娠中は赤ちゃんのためにも意識して飲むようにしましょう。

麦茶

赤ちゃんや幼児に麦茶を飲ませているご家庭が多いのではないでしょうか。

麦茶はノンカフェインでミネラルを含んでいるので、妊娠中にもおすすめの飲み物です。

暑い夏は、冷やした麦茶が美味しいですが、水と同様に、なるべく常温で飲みましょう。ホットで飲むのも美味しいですね。

牛乳

カルシウムは赤ちゃんの骨や歯の形成に必要な大切な栄養素です。牛乳にはそのカルシウムが豊富に含まれているので、積極的に摂取しましょう。普段、牛乳をあまり飲まないという方も意識して飲むことを心がけ、お料理などにも牛乳を使うとよいでしょう。

たんぽぽ茶・たんぽぽコーヒー

たんぽぽの根の部分を使った、たんぽぽ茶やたんぽぽコーヒーをご存じでしょうか?製造元によって、根の乾燥や焙煎の方法、根だけでなく葉や茎も使っているかなどによって、お茶とコーヒーに分類しているようです。コーヒーといっても、ノンカフェインなので妊娠中でも量をあまり気にせずに安心して飲めます。香ばしいコーヒー風味が味わえるナチュラルハーブティーです。妊娠中はカフェインを含むコーヒーなどは控えたほうがよいので、コーヒー好きの方はたんぽぽコーヒーを飲んでみてはいかがでしょうか。

カフェインレスのコーヒー

昨今はカフェインを除去したコーヒーでも、味わいと香りを楽しめるものが増えてきました。カフェインレスコーヒーは、さまざまなメーカーから発売されていますので、お気に入りの一杯を見つけてみましょう。

妊娠中にはカフェインレスコーヒー

炭酸水

つわりの時期には、スカッとするような飲み物が欲しくなってきます。そんなときに、炭酸水なら飲んでも大丈夫です。ただし、市販の炭酸飲料には糖分がたくさん含まれているので、注意が必要です。

砂糖を含まないものならOK。辛いつわりの時期でも飲みやすく、また、レモンを入れて飲むと美味しく飲めます。

妊娠中の葉酸摂取はいつからいつまで?【医師監修】
妊娠前から妊娠後期まで摂取が望ましいとされる葉酸。この記事では葉酸の成分がもたらす効果と推奨量、妊娠に葉酸がなぜ必要とされるのか、母体と赤ち...

妊娠中にNGの飲み物

アルコール類

妊娠中はアルコールを飲まないことは、基本中の基本です。

アルコールの分子はとても小さく、胎盤で留まらずに、赤ちゃんの血液にすぐに流れ込んでしまいます。妊婦さんがアルコールを大量に摂取すると、アルコールの代謝能力がない赤ちゃんの体や脳の発育に大きな影響を与えかねません。低体重、脳障害、奇形などを引き起こすとされる「胎児性アルコール症候群」などの深刻な障害につながる可能性もあります。

「コップ1杯くらいなら」と安易に飲酒することは避けて、飲酒しないことを徹底しましょう。

妊娠中に注意したい飲み物

アルコール以外の飲み物は、少量であれば問題ないといえます。問題となるのは、毎日のように、特定の成分を含むものを大量に飲み続ける過剰摂取です。

カフェインを含む飲み物(コーヒー・紅茶・緑茶など)

コーヒーなどのカフェインを含む飲み物には注意が必要です。妊娠中にイライラして1日1杯飲めばリラックスできるのならば、我慢するより精神的に良いかもしれません。ただし、飲んだことで逆に不安を感じるのであれば、おすすめできません。

カフェインは、コーヒーだけでなく、紅茶、緑茶、ウーロン茶、ココアなどにも含まれています。コーヒーカップ1杯に含まれるカフェイン量は約120mg、紅茶はその半分の約60mgです。

妊娠中のカフェイン摂取量については、さまざまな機関で目安をカップ1~2杯程度としていますが、基本的にカフェインレスコーヒーなどに置き換えたほうが余計な心配をしないですむでしょう。

ジュースや清涼飲料水

ジュースは、妊婦さんの身体に特別な影響はありませんが、注意したいのは糖分の摂りすぎです。フレッシュなフルーツジュースでも、果物に含まれる果糖が中性脂肪になりやすいため、やはり飲みすぎには注意が必要です。

大量の糖分が含まれている市販の清涼飲料水は要注意です。糖分の摂り過ぎは、過度な体重増加につながります。

甘酒

甘酒には2種類あります。酒粕で作られた甘酒を飲むのは妊娠中には避けましょう。麹から作られた甘酒でアルコールを含んでいないものは飲んでも大丈夫です。ただし、糖分が多いので飲み過ぎないように。甘酒は購入の際に、念のため、表示を確認してくださいね。

栄養ドリンク(滋養強壮剤)

「元気つけなきゃ!」と栄養ドリンクに手を出すのには注意が必要です。栄養ドリンクの中には、アルコールやカフェインが入っているものもあります。基本的に、製品の成分を確認しなければならないような飲み物は、妊娠中は避けたほうがよいでしょう。

妊娠から出産まで胎児の成長過程とNIPT(新型出生前診断)について【医師監修】
妊娠してから出産まで胎児の身体は日々変化していきます。ほんの1mmにも満たなかった受精卵が、約3000gの赤ちゃんに成長するまでの妊娠週数と...

まとめ

今回は妊娠中の飲み物について解説しましたがいかがでしたか?

妊娠中に飲んでもよい安心な飲み物を知っていると、水分を補給しやすくなり、おなかの赤ちゃんのためにも良い影響があります。正しい知識を身につけていると、快適な妊娠生活を送れるでしょう。

さて、最後になりますが、多くの妊婦さんが気になっていることのひとつ、NIPT(新型出生前診断)について説明いたします。

NIPT(新型出生前診断)は、出産前におなかの赤ちゃんのダウン症などの染色体の病気や性別を調べられる、最新のスクリーニング検査です。検査方法は採血だけですので、母体に優しく、かつ検査精度が高いのが特徴です。

ヒロクリニックNIPTでは、提携する東京衛生検査所が検査を全て国内で完結する形となり、21番染色体(ダウン症)単体のNIPT(新型出生前診断)などより、詳細に妊婦の希望に合わせたプランの提供が可能となりました。また、1~22番染色体および性染色体すべてを検査する全染色体の異数性の検査に加えて、全常染色体全領域の部分欠失・重複疾患の検査も行えるようになりました。

さらに、これまでより迅速でより高度な検査が期待でき、検査結果は、95%の方が採血から8日以内(※一部プランを除く)にお届けしております。

なお、連携施設を除くヒロクリニックNIPT各院では、特急便オプションをご利用いただけます(採血から最短2日でお届け)。電子メールによる検査結果の報告はこれまでと同じです。

NIPT(新型出生前診断)は、採血での検査ですが検査日の食事や飲み物の制限等はありません。
普段通りのお食事を取って、水分も十分にとって検査にお越しください。

世界最高水準のNIPT
新型出生前診断(NIPT)とは、「お母さんから採血した血液から胎児の、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、1...

妊娠中は食べ物だけでなく、飲み物にも気をつけなければいけませんが、「これは飲んでもいいかな?」と不安になることはありませんか?ネット上にはさまざまな情報があり、妊婦さんは混乱してしまいますよね。そこで妊娠中の飲み物について整理してみました。

NIPT(新型出生前診断)について詳しく見る

NIPT(新型出生前診断)について詳しく見る

記事の監修者


白男川 邦彦先生

白男川 邦彦先生

ヒロクリニック名古屋駅前院 院長
日本産科婦人科学会専門医

産婦人科専門医として40年近くにわたる豊富な経験を持ち、多くの妊婦さんとかかわる。
現在はヒロクリニック名古屋駅前院の院長としてNIPTの検査担当医を行う一方、全国のヒロクリニック各院からのオンラインで妊婦さんの相談にも乗っている。

経歴

1982年 愛知医科大学付属病院
1987年 鹿児島大学附属病院 産婦人科
1993年 白男川クリニック 院長
2011年 かば記念病院
2019年 岡本石井病院
2020年 ヒロクリニック名古屋駅前院 院長

プロフィールページはこちら

関連記事

人気の記事

  1. 受精から着床まで。妊娠超初期の知りたい!を解説
  2. 妊娠かな?と思ったら確認すべきこと
  3. 妊娠検査薬の正しい使い方